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読譜

4. ビート(拍) ②

ビートと打鍵

曲のビートに合わせて打鍵する練習をします。
左手の各音にくさび形のアクセントがついており, In / Out を同時に行うように打鍵します。鍵盤の底に指先が落ちた瞬間,鍵盤の底を蹴って上に跳び上がる動きです。
この曲の場合,♩=100とメトロノーム記号が示されていますので,自身のビートをこのテンポに合致させていきます。

ダウン・ビート/アップ・ビート(Down beat / Up beat)

〈強拍・弱拍〉あるいは〈表拍・裏拍〉を英語では〈Down beat〉〈Up beat〉と言います。

強拍(表拍):Down beat

弱拍(裏拍):Up beat

重力で下に落ちる→Down
バウンドして上へ→Up
失速してまた落ちる→Down ….
という具合です。

Downが強く,Upが弱い,と覚えておくとよいでしょう。

いろいろなビート感
下の譜例はモーツァルトのソナタK330の1楽章冒頭部分ですが,メトロノーム指示はありませんが,Allegro moderato という速度表示から,生き生きとしたノリの良いビートを持つ曲であることがわかります。

こちらはショパンのノクターンOp. 48-1の冒頭です。
Lento の速度表示とハ短調の色合いが、暗い森の中を、落ち葉を踏みしめながら移ろい歩くようなビートを感じさせます。

楽曲のビート感をつかむために

楽曲のビートをつかむための最善の方法は、その曲に合わせて歩くことです。

音源を聴くのではなく、自身の脳の力で脳内に音楽を再生しながら歩くとなお効果があります。

歩くとき、以下の点を心に留めておきます。

・丹田を軸に

・かかとからかかとへ重心移動するように歩を進め

・足が地面に着くときに重力を感じ取る

歩く場所がなければ、脳内再生の音楽に合わせて手を叩いたり、指揮を振ったりするのも良いです。

これは、脳内の、思考と筋肉の動き、バランス、ビート感、テンポ感、そういったものを統合させるために大変効果がある方法です。

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