top of page

読譜
2. 読譜のすすめ方
【楽譜は縦(たて)に読む】
いきなりですが,難易度の高い複雑な譜面を見てみます。

ベートーヴェン,ソナタ30番Op.109第1楽章から,9-10小節目
目がチカチカしてしまいますね。
しかし,心配することはありません。
どんな楽譜,どんな曲であっても,手が一度にとる音(鍵)は限られています。
下の譜例を見てみましょう。

楽譜に縦線を引いてみました。(余計チカチカするかもしれませんが……)
赤線で区切られた音が,手が一度にとる音になります。
一例として,赤い矢印の箇所を見てみましょう。


ここで打鍵する音は,左手はシ・レ♯・ラ,右手がソ♯の合計4つです。
この4つを打鍵したら,次に打鍵するのは次の区切りの音(右手ファ♯)です。
一見どれほど複雑困難に見える譜面でも,縦に読むと冷静になれます。
ゆっくり一音一音,読んでみてください。

(再掲)
初めて譜読みをするときは
・楽譜を縦(たて)に読む
・テンポ,リズムはいっさい無視してかまわないので,とにかく打鍵する
ことから始めます。
最初の譜読みの際は,すべての音をInで打鍵します。
指先が鍵の底にカツンと当たる感触をまず味わいます。
bottom of page