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読譜

1. 楽譜の構造

楽譜とは,音の高低と時間の経過を示す,音楽を記すためのグラフであります。
この,グラフとしての構造を確認しておきたいと思います。

「きらきら星」より、筆者編

グラフなので,縦軸(y軸)と横軸(x軸)があります。
楽譜の場合,
たて軸(y軸):音の高さ(低さ)
よこ軸(x軸):時間の経過(テンポ)

を表します。


つまり五線はy軸の目盛り,小節線はx軸の目盛りと言えます。
そして,y軸とx軸の交点(値)が「音符」です。
〈このタイミングで,この高さの音を鳴らせ〉ということですね。

読譜 グラフとしての楽譜1.jpg

楽譜は,始まる瞬間が「0」で,「ー(マイナス)」の概念はありません。

0が出発点になり,右方向へずっと進んでいきます。
一方,音の高低は無限です。中央の「ド」を中心にして,高い音は上の方へ,低い音は下の方へどんどん伸びていきます。
音の周波数は無限ではありますが,人の耳に聞き取れる範囲,楽器に鳴らせる範囲はおおよそ限られており,音楽はたいていその音域の範囲で作られています。

音域

ピアノの場合,音域を楽譜に表すと下のようになります。

まともに表記すると線が多すぎて読めないので、鍵盤の端の方の音は、たいてい下の譜例の2小節目のように、オクターブ記号を使って表記します。

テンポ

テンポ tempo は、イタリア語で「時間」を意味する言葉です。
英語の time にあたります。
時間は規則正しく進みますので、演奏するときもテンポ維持を遵守し打鍵します。

上の楽譜では♩=100の指示がありますので、そのテンポで正確に打鍵します。
メトロノームが鳴る瞬間、指先が(重力で落ちて)鍵盤の底に着きます。


【テンポ】と【重力】は深いつながりがあります。

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