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「書きかけの原稿が後からたくさん見つかるだろうが,どうかわたしの名のもとに,それらはすべて焼却してほしい」

この言葉はショパンが死の間際、枕辺に侍った友人たちに遺した言葉として知られています。しかしながらこの遺言は守られることなく、多くの書きかけの原稿が後に出版され、おかげでわたしたちは葬られていたかもしれない数々の名曲に出会うことができました。

この遺言に、続きがあることをご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょう。

 

「メソッドの最初の部分を書いたが,それだけは燃やさないでほしい,なんらかの有用性を引き出せるかアルカンとルベールに任せるので」

 

この「メソッドの最初の部分」が、本書で取り上げるショパンのピアノメソッドです。

 

筆者がこのメソッドに出会ったのは十数年ほど前のことですが、これをひもとき、研究するうち、ショパンのエチュードOp.10と25は、このメソッドの実践のための教則本なのではないかと考えるようになりました。最初の部分を書いて終わったメソッドと、これらのエチュードを合わせると、ひとつの「ピアニスト養成書」が完成するのではないかと。

そのアイディアを形にせんと試みたのが本書になります。

 

本書ではショパンのピアノメソッド(原語:フランス語)を筆者自身で翻訳し直し、解説と応用、実際に海外で行われている実践法をご紹介しております。日々の練習のご参考にしていただけたら幸いです。

 

​《もくじより》

ショパンのピアノメソッド草稿(新和訳)

概論・実践

日々の練習への応用

ウォーミングアップ

エチュード Op.10, 25全曲(楽譜は手稿を元に作成しました)

​あとがき(翻訳後記・ショパンの背景など)

 

全166ページ

ショパン、ピアノメソッドとエチュード -Chopin, Méthode de Piano et Études

SKU: NM01
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